竣工ー2018年
住所ー群馬県桐生市
構造ー補強コンクリートブロック造
延床ー68.84㎡+17.08㎡
用途ー住宅
設計ー井上貴詞建築設計事務所
写真提供ー井上貴詞建築設計事務所
https://takashiinoue.com

 

 

 

【設計者のコメント】

 

重要伝統的建造物群保存地区にて、路地奥にある平屋の住宅をリノベーション。元々築50年以上たつ高床の母屋とちいさな離れが建っていて、そのふたつを舞台のような木のデッキでつなぎました。重伝建地区に配慮して既存の外観を大きく損ねないような色や形を選択し、木製建具も更新。高床式のデッキが水平方向の広がりをつくる一方、親子それぞれの寝室は大きく掘り込んだ床面とすることで竪穴のような高さ方向の奥行き感を生み出しています。床は新たに群馬県産のスギ材を敷き、壁はプラスター塗りやラワンベニヤを用い、既存の丸太梁や臥梁、タイル壁を残して現すなど、新旧のさまざまな「継ぎ/接ぎ」によって、歴史ある街の中で新たな家族の記憶が紡がれていきます。